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続・高橋セミナー


第12回 層別因子を含む探索的な回帰分析入門 <第6章> 伝統的な共分散分析からの脱却

2024年2月6日

要約

共分散分析は,歴史的に難解な解析法として認識されてきた.質的変数に対する伝統的な平方和の分解による解析方法は,量的変数である共変量を含めた共分散分析に適用できない.そのために,偏差平方和を用いた単回帰分析を重層的に適用しつつ,交互作用を含む分散分析表を作成し,交互作用のないことを確認して交互作用項を除き,平行な直線のあてはめに帰着し,質的因子の水準間の比較を行う方法が定式化されてきた.他方,質的変数をダミー変数に置き換えて線形モデルとした共分散分析の解析法も知られてはいるのだが,統計ソフトを使うことを前提とするために,解析方法がブラック・ボックス的となり,理解の妨げになっている.そこで,先人たちの創意工夫に満ちた伝統的な解析方法をExcelの力を借りつつ忠実に再現する.さらに,Excelの回帰分析により,質的変数をダミー変数に置き換え,線形モデルよる共分散分析の解析法を導入すると共に,無償で継続的に提供されているOndemand SASのGLMプロシジャを用いた共分散分析の新たな活用方法についても示す.

第6章  目 次
6.    伝統的な共分散分析からの脱却                                    195
6.1.  伝統的な共分散分析の解析手順                                    195
          季節ごとの回帰直線
          重層的な回帰分析の適用
          原点を通る回帰直線
          交互作用を含む分散分析表の作成
          平行な回帰直線のあてはめ
          平行な直線間の差の95%信頼区間
          共分散分析は難解なのか?
6.2.  Excelの回帰分析を活用した共分散分析                             204
          (0,1)型ダミー変数を用いたデザイン行列 X
          逐次平方和による分散分析表,  
          共通の傾きを持つ場合の各種の推定水準間の差の予測プロファイル
          洗浄水の温度xに関する予測プロファイル
6.3.  SASのGLMプログラムによる共分散分析                              211
          SASでのテキストデータの取り込み
          GLMプロシジャによる交互作用 x×A の評価
          GLMプロシジャが内部で生成するデザイン行列 X
          交互作用を含まない解析
          Lsmeansステートメントによる最小2乗平均の推定
          Estimateステートメントによる最小2乗平均の差の推定  
      文献索引, 索引, 解析ファイル一覧                            (219)

添付ファイル
高橋セミナー12_06_伝統的共分散_2024_02_06.zip

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